接写リングでマクロ撮影に挑戦!エクステンションチューブの使い方と注意点

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花を撮るのが好きなのでずっと興味のあったマクロ撮影。でも、マクロレンズは高額で簡単には買えないし・・・。と考えていた所、簡易マクロ撮影にちょうどよさそうな「接写リング / エクステンションチューブ」というアイテムを発見しました!

 

届いてから使ってみたので、その使い方と注意点、撮影できるものなどについて、まとめてみたいと思います!

 

 

マクロ撮影で小さなものを大きく写す!

 

マクロ撮影とは、接写・近接撮影とも呼ばれるもので、被写体に近寄って至近距離から撮影すること。コンデジには「マクロモード」というものが付いていますが、マクロモードにすると撮りたいものに近寄って撮影できるので、料理の撮影などで使ったことがある方も多いのではないでしょうか?

一眼レフやミラーレスなどレンズ交換のできるカメラでは、「マクロレンズ」と呼ばれる接写用のレンズで撮影します。

 

 

低予算でできる!”接写リング”で簡易マクロ撮影

 

上で紹介したように、マクロ撮影はマクロレンズで行うのが通常ですが、マクロレンズは我が家の予算外・・・。でも調べてみると、マクロ撮影をする方法は、接写リングやマクロフィルター、リバースアダプターなど、安価なものでも簡易的な撮影は可能とのこと!

今回はその中で、”接写リング”を試してみました。
(接写リングは、マクロリング、エクステンションチューブなど、色々な呼び方があります。)

 

 

引用元:https://item.rakuten.co.jp/asianzakka/

 

接写リングでマクロ撮影ができる仕組みは、取り付けたリングによってレンズとセンサーまでの距離を伸ばし、それによってセンサーに写る像が大きくなるというもの。

マクロリングの中心は空洞になっていて、レンズとセンサーの間にフィルターなどが入らないため、画質を低下させることがなくマクロ撮影を楽しむことができます。

 

 

 

マクロ撮影の方法

 

接写リングを取り付ける

 

接写リングは、カメラのマウント(ボディ)と、レンズの間に取り付けます。

 

 

レンズのように赤い印がついているので、ボディの印と同じ位置になるように、カチッというまで回して取り付けます。

 

 

 

レンズ側も同じように、印を目印にしてきちんと固定されるよう取り付けます。

 

被写体に寄って撮影してみる!

 

手持ちのレンズ、XC16-50mmF3.5-5.6 OISの最短撮影距離は30cm。上の写真くらいの距離が、ピントが合うギリギリの距離です。これ以上近づいてしまうと、ピントが全然合わなくなります。

 

 

最短撮影距離で撮った写真がこちら。このまま切り取ったりしても、拡大写真にすることは可能ですが、やっぱりもっと近づいてマクロ撮影をしてみたい!

というわけで、接写リングをつけて撮影したものがこちら。

 

 

かなりぐぐっと寄ることができました!

接写リングをつけると焦点が合う距離も短くなるので、ピントの合っている場所以外はいつもよりボケやすくなります。

 

マクロ撮影のポイント

広角側で焦点距離が最短に!

 

接写リングを付けて、そのまま広角側(16-50mmのキットレンズなら16mm側)で撮影しようとすると、被写体にペタッとくっつくほど接近することができました!

 

上の状態で撮った写真はこんな感じ。

 

 

かなり近寄れるので、バラの葉っぱの葉脈もしっかり写っています。

 

 

望遠側は、すこし距離を空けられる

 

被写体にくっつくほど寄ると撮りにくいときは、ズームレンズの場合は少し望遠側(16-50mmのキットレンズなら50mm側)にズームさせると撮影しやすくなります。

望遠側でピントの合った焦点距離は上の写真くらい。広角側と比べると、3-5cmくらい被写体から離れられたと思います。

 

この状態で撮ってみるとこんな感じ。

 

 

 

距離を離して撮影できるため、広角側と比べると花全体を構図に入れることができました。

個人的には最初は望遠側にしておいて、もっと寄りたい時は広角側に少しずつ調整していくと撮影しやすいと感じました。

 

接写リングの幅を広げると、さらに近づける

 

接写リングにも実は色々な太さがあります。今回購入した接写リングは10mmと16mmのセット。

別々でも使えるので、ここまでの写真は10mmのもので撮影してみました。16mmのものに替えてみると、さらに被写体が大きく写るようになります。

 

 

 

広角側では被写体にくっついてもピントが合わないほどだったので、望遠側で比較してみます。

さっきと同じ花を同じ構図で写してみると・・・

 

 

さらに大きく写ってる!!

 

10mm+望遠側 16mm+望遠側

 

比べてみると、被写体の大きさが分かりやすいでしょうか?

(色が違うのはオートで撮ったため、自動でホワイトバランスが変わっていたからです。)

 

接写リング撮影の注意点

手振れ・ピンボケ写真が大量発生!

 

接写リングを使っていて「難しいな」と感じたのは、被写体が大きく写るため手振れの振れ幅も大きくなりブレやすいことと、焦点距離がかなり短いので狙った場所にピントがなかなか合わないこと。

そこで、下の撮影方法をおすすめします。

・三脚を使う→手振れ防止
・フォーススピーキングを使う(以前の記事をご参照ください)

手振れが無くなればブレだけでなく、ピントも合わせやすくなりますし、フォーカススピーキングでピントが合っている位置もわかりやすくなります。

撮影前後にピントを合わせる部分を拡大表示して確認すれば、「大きい画面でみたらがっかり」ということもかなり減ると思うので、ぜひ試してみてください!

 

接写リングによってはMFしか使えないことも

購入時に確認した方がよいポイントですが、接写リングの種類によっては電子接点がなく、オートフォーカスが使えないものもあります。

オートフォーカスが使いたい場合は、「AF対応」「オートフォーカス」などの言葉が商品説明に乗せられているか、ちゃんと使えるのかを確認してから購入されることをおすすめします。

 

 

AFが壊れた!?使えない時にできること。

AF付きの接写リングのレビューでちょこちょこ見かける「AFが使えない」「エラーが出る」というコメント。

実は、私が購入したものも、10mmと16mmをつなげて使用するとこんな表示が出ます。

 

 

しかも、何度もピント合わせ・シャッターを繰り返すような、ウィーンウィーンという音や画面の点滅が5秒ほどあってから表示されるので、「カメラまで壊れた!?」と最初はちょっと怖くなりました。

でも、試行錯誤してみたら意外とAFも問題なく使えるようになったので、役に立った方法をご紹介しておきます。

 

1. 電子接点を無水エタノールで拭く

 

最初に考えたのは電子接点の接触不良。
調べてみたところ、レンズとエクステンションチューブにある電子接点を、無水エタノールを含ませた綿棒でさっと拭いてあげると良いよう。

ということで、センサークリーニングのときに使用したアルコールで、電子接点を拭いてみました。電子接点は、上の画像の金色の点々がたくさん並んでいるところです。

 

反対側にもあるので、こっちも拭いておきます。

(※手に高濃度のアルコールがついた状態でリングのプラスチック部分に触ると溶けてしまってビックリしたので、アルコールがプラスチックに触れないように注意してくださいね。)

 

最初に出たエラーはこれであっさり解決しました。

 

でもまたすぐ同じエラーが出てきて、同じクリーニングでは治らなかったので、違う方法を試すことに・・・

 

2. 接写リング同士を少しだけずらしてみる

私の持っている接写リングの場合、エラーが出るのは2つを同時に使った時だけだったので、「もうマニュアルフォーカスに切り替えればいいや!」と思って接写リングを少しだけずらして、電子接点を接触させないようにしようとしてみました。

 

 

こんな感じで、すこーしだけロックを解除しつつ片方のリングを回してみました。

すると、ピタッとエラーが止まりました!もしかしたら・・・と思い、シャッターを半押ししたところ、AFも動いていました!!なぜかはわからないのですが、この方法で2つ一緒に使うことができています。

少し心当たりがあるとすれば、2枚目の電子接点の画像で、電子接点のピンが少し奥まっていて出てきていないものがあったので、回転させたことでそれが接触してくれたのかな?という気もします。

私はeBayで購入して、返品なども面倒だったのでこの方法で使っていますが、エラーが出る場合は販売元やメーカーに問い合わせして対応してもらったほうが良いと思います。

 

 

簡易マクロ撮影でも結構楽しめる!

 

接写リングを使ってみて分かったことは、「マクロ撮影って面白い!」ということ。ちゃんとしたマクロレンズでなくても、手軽にマクロ撮影を楽しむことができたので、接写リングを試してみてよかったなと思います。

被写体に近寄って大きく撮れると、いつも見ているものが違う風に見えたり、何気ない観葉植物もちょっといい感じに撮れたりして、「これを撮ったらどうなるかな?」と考えたりするのも楽しいです。

本格的なマクロ撮影ならマクロレンズが使いやすく綺麗に撮れると思いますが、「マクロ撮影がどんなものか試してみたい」「すくない予算でやってみたい」という方は、接写リングを試してみるのもおすすめです。